予約の際の注意事項
大腸カメラ検査は予約日の3日前までに事前診察を受診する必要があります。
大腸カメラ検査は8日先以降から予約が取れます。
予約日の3日前までに内科の事前診察を受診していない場合は自動キャンセルとなります。
大腸カメラの仮予約後、すぐに事前診察の予約をお取りください。
機能性ディスペプシアとは、胃痛や胃もたれなどの不快な腹部の症状があるにもかかわらず、検査などで調べても症状の原因となる異常がない場合に診断される病気です。ディスペプシア(Dyspepsia)とは、胃の不調を意味する医学用語です。実は、胃の不調を訴えて受診される方の4〜5割がこの病気と診断されています。さらに、健康診断を受けた方の1割にもこの病気が見つかっています。すぐさま命に関わる病気ではないですが、症状は辛いものであり生活の質を落とすことにもつながります。 機能性ディスペプシアが定義される以前は、「神経性胃炎」や「ストレス性胃炎」、「慢性胃炎」と診断されることもありました。 似ている病気に「非びらん性逆流性食道炎」がありますが、こちらは食道への不快感があるのに食道に炎症などが見られない病気になります。
機能性ディスペプシアは、様々な要因が複雑に絡み合って発症します。主な要因は以下の9つで、 これらが互いに影響しているとされます。
胃に入った食べ物を十二指腸へ送る運動や、食べ物を胃に貯め込むために拡張する機能などに異常がある場合。
胃酸の出過ぎ、出た胃酸によって胃の運動などに影響を与えている場合。
胃が刺激に敏感になっている状態で、通常よりも小さな刺激でも胃が反応する状態。
職場や人間関係などからくるストレスや不安など。
暴飲暴食や睡眠不足、アルコールの飲み過ぎ、喫煙など。
ヘリコバクター・ピロリ菌に感染している。
生まれつきなりやすい人もいます。
ノロウイルスやサルモネラ菌、カンピロバクターなどの感染症胃腸炎にかかった人。
胃の変形がある場合。特に「瀑状胃(ばくじょうい)」と呼ばれる胃の上部が大きくなって垂れている人はなりやすいとされます。
機能性ディスペプシアは、胃の痛みや不快感などの自覚症状があるのに胃潰瘍や慢性胃炎、胃がんなどの病気がない場合に診断されます。そのため、これらの病気が潜んでいないか見つけるための検査が医師による問診と合わせて行われます。
上記の通り、機能性ディスペプシアは様々な要因が絡み合って症状が現れます。そのため患者さまによって治療法は変わってきます。治療法としてはまず生活習慣の改善に加え薬物療法を行いますが、薬もどの薬が効果が出るか、症状の改善にどれほど時間がかかるかは人それぞれです。一般的には第一選択薬として消化管の運動機能を改善する薬、胃酸の分泌を改善する薬が推奨されます。これで症状の改善が見られない場合は漢方薬や抗不安薬、抗うつ剤などが推奨されています。また、ピロリ菌感染が認められた場合にはピロリ菌の除菌治療を行うことで改善が見込まれます。
ですが、症状の改善後数ヶ月の間に5人に1人くらいの人は再発すると言われています。ストレスの要因となっているものが完全に取り除けていなかったり、生活習慣が以前のものに戻ってしまうと再発したりしてしまうと考えられています。ストレスの原因が分かっていればできるだけ少なくするなどの工夫が必要になります。
日頃胃の不調を抱えている方はたくさんいらっしゃいますが、まずは医師による診察を受けていただき原因をはっきりさせるだけでも不安感の解消につながります。また、この病気の治療では患者さまと医療スタッフとの信頼感も大切とされています。当院では不安や苦痛を抱えてご来院してくださった皆様に、少しでも安心していただけるよう寄り添った対応を行うことを目指しております。治療に時間がかかる場合もありますが、一緒に症状の改善に向けて治療していきましょう。