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アニサキス

アニサキスとは

アニサキスとは寄生虫の一種で、その幼虫はサバ、アジ、サンマ、カツオ、イワシ、サケ、イカなどの魚介類に寄生し、成虫はクジラやアザラシなどの海洋哺乳類に寄生します。アニサキスに寄生された魚を生で食べることによって人の体内に入り、胃壁や腸壁に刺入して「アニサキス症」を引き起こします。魚介類を生で食べる文化が根付いている日本では、アニサキスによる食中毒被害も多く、過去3年間のアニサキスによる食中毒の発生状況は以下のようになっています。

アニサキス

原因

アニサキスの幼虫は様々な魚介類に寄生します。代表的なものはサバ、アジ、サンマ、カツオ、イワシ、サケ、イカなどがあります。アニサキスは加熱や冷凍などで死滅させることができますが、酢漬けや塩漬け、醤油やワサビなどでは死にません。そのためシメサバや塩辛でもアニサキスの可能性はあります。

しめ鯖と塩辛

症状

胃アニサキス症

アニサキスの寄生した魚介類を食べた後、数時間後から数十時間後に上腹部の痛み、吐き気や嘔吐などの症状がおこります。多くは急性です。

腸アニサキス症

食後数十時間から数日後に腸にアニサキスが穿入することで、下腹部痛、吐き気や嘔吐、発熱などの症状が起こります。場合によっては腸に穴が空いたり(穿孔)、腸閉塞を起こすこともあります。多くは急性です。

消化管外アニサキス症

まれにアニサキスが消化管外に出て寄生することがあります。寄生下組織に炎症を起こします。

アニサキスアレルギー

アニサキスの寄生した魚介類を食べた後、蕁麻疹やアレルギー症状が起こります。場合によっては呼吸困難やアナフィラキシー症状が現れることもあります。

検査

内視鏡検査

胃カメラ(内視鏡検査)で胃粘膜を観察しアニサキスを見つけます。その際にアニサキスの摘出も行います。

血液検査

血清反応でアニサキスの有無を診断します。

X線検査

アニサキスの有無を検査できます。

治療

胃アニサキス症はほとんどの場合、アニサキスを摘出することで症状は緩和されます。これは内視鏡検査の際にアニサキスが見つかればそのまま処置が行われます。腸アニサキス症など、摘出が困難な症状の場合は腹痛や吐き気などの症状を薬で和らげつつ、アニサキスが自然に死滅するのを待ちます。腸に穿孔が見られたり、腸閉塞を起こしている場合には外科的な手術が必要になる場合もあります。

予防

日本では魚を生で食べることが多いため、家庭でできる予防が大切になります。

  • 目視:アニサキスは2-3cmとある程度大きさがあるのでよく見ると目視できる場合があります。
  • よく噛む:アニサキスは刺激に弱く、傷がつくとすぐに死ぬのでよく噛んで食べましょう。アニサキス自体に毒素はないですが、アニサキスアレルギーを持っていると症状が出る場合があるので注意しましょう。
  • 冷凍:-20℃で24時間以上冷凍すると死滅します。家庭用冷凍庫は-18℃の場合が多いので48時間以上は冷凍しましょう。
  • 加熱:60℃で1分、70℃以上ですぐに殺すことができます。
  • 鮮度を落とす前に内臓を除去:この予防方法は釣りをする方向けです。アニサキスは魚の死後、内臓から可食部位へ移動するので鮮度が落ちる前に内臓を摘出します。

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