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肝臓がん

肝臓がんとは

肝臓がんには、肝臓から発生する「原発性肝がん」と、他の臓器からの転移による「転移性肝がん」の2つの種類があります。
さらに、原発性肝がんは「肝細胞がん」と「肝内胆管がん」に分けられます。

これらの種類・発生する場所によって、性質や治療法が異なります。ここでは原発性肝がんの一種「肝細胞がん」について取り上げます。

肝細胞がんの症状

肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれています。がんが発生したとしても、進行しない限り自覚症状がほとんどありません。
肝炎や肝硬変が伴っていると、食欲がない、倦怠感、腹部の圧迫感といった症状が出ることがあります。ただ、これらの症状で肝臓がんを疑うのは難しいとされています。

何らかの理由で病院へ行き、検査を受けた際にたまたま肝細胞がんが見つかることも少なくありません。

肝細胞がんの原因

肝細胞がんの原因には「ウイルス感染」や「生活習慣」によるものがあります。

ウイルス感染

B型肝炎ウイルスあるいはC型肝炎ウイルスに感染し、長期間体内にとどまることが、がんの発生要因になることがあります。肝細胞がんの約80%がこの肝炎ウイルスに由来します。

生活習慣

お酒の飲みすぎ、脂肪肝、肥満や糖尿病などの生活習慣病から肝細胞がんが発生することがあります。

肝細胞がんの進行について

肝細胞がんは進行度によって、4段階のステージに分けられます。 ステージは「がんの局所進展度」「リンパ節転移の有無」「遠隔転移(他の臓器への転移)の有無」によって分類されます。

「がんの局所進展度」・・・

がんの大きさや個数などについて、以下の条件と合致しているかによってステージが決まります。

① 1個のみである
② 直径が2cm以下である
③ がんが血管に入り込んでいない

「リンパ節転移の有無」・・・

がんは血管内やリンパ管内に入って、肝臓は別の場所に移ることがあります。これを「転移」といいます。リンパ節とはリンパの流れが集まるところで、この転移の程度によってもステージが決まります。

「遠隔転移の有無」・・・

リンパ節と同じく、他の臓器や器官にも血行性やリンパ行性に転移することがあります。

がんの進展度(①②③との合致性) / 転移の程度
Ⅰ期 すべてに合致 転移なし
Ⅱ期 内2つに合致 転移なし
Ⅲ期 内1つに合致 転移なし
Ⅳ期 すべてに合致しない リンパ節転移・遠隔転移

生存率

2010-2011年5年生存率の表を掲載いたします。単純な生存率ではなく、がん以外の死因を除いてがんのみによる死亡を計算した生存率を掲載いたします。

ステージ 5年生存率
Ⅰ期 61.9%
Ⅱ期 45.1%
Ⅲ期 15.3%
Ⅳ期 3.3%

検査と早期発見の為に

肝細胞がんは、痛みなどの自覚症状が出にくいため、発見された時にはかなり進行してしまっていることもあります。早期発見のためには、肝細胞がんの主な原因の一つである「肝炎ウイルス」への感染がないか検査を受けることも重要です。

また、肝細胞がんの検査には「超音波(エコー)検査」「CT検査、MRI検査」「腫瘍マーカー検査」があります。

治療法

肝細胞がんの治療法には以下のものがあります。がんのステージや肝臓障害の程度、患者さんの身体の状態や希望などを含めて、適切な治療方法が選択されます。(以下の治療法は一例です。)

「手術療法」・・・

手術による切除や、肝臓を新たに移植する治療法があります。

「ラジオ波焼灼療法」・・・

がんに特殊な針を直接刺し、電流を流すことで死滅させる治療法です。

「肝動脈化学塞栓療法(TACE)」・・・

がんに栄養を運ぶ血管を抗がん剤と塞栓剤によってふさぎ、がんを兵糧攻めにする治療法です。

「薬物療法」・・・

抗がん剤によってがん細胞の死滅・増殖を抑える治療方法です。

「放射線治療」・・・

患部に放射線をあて、がん細胞を死滅させる治療方法です。

予防について

肝細胞がんの予防には、その原因になり得る「肝炎ウイルス」の予防も大切です。B型肝炎ウイルスはワクチンで感染予防ができます。また、感染していても、ウイルスの活動を抑える抗ウイルス療法ががん予防の一つに勧められています。

また、禁煙や節度のある飲酒、正しい食生活や適度な運動といった生活習慣の改善も効果的とされています。

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