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大腸がん

大腸がんとは

大腸は、主に水分やナトリウムを吸収し便を作る消化管です。ここにできる悪性腫瘍を大腸がんと呼びます。

大腸

大腸がんは大腸内の粘膜から発生し、主に2つの経路があります。

  • 良性のポリープ(腺腫)が大腸がんになる経路
  • 大腸の正常な粘膜から直接発生する経路
  • 2014年の統計によると、大腸は最もがんになりやすい部位となっています。 また、日本人はS状結腸と直腸(肛門に比較的近い部分)に大腸がんが出来やすいと言われています。

    「500円」で大腸がん検診を
    受診できるって知ってましたか?

    名古屋市ワンコインがん検診のご案内

    名古屋市では、勤め先などでがん検診を受診する機会のない名古屋市民の方を対象に、自己負担金500円で大腸がん検診を実施しています。

    ワンコインがん検診は期限が限られていますので、対象となっている方は忘れずにがん検診を受診しましょう。

    詳しくはこちら

    原因

    大腸がんの主な原因として、生活習慣の乱れが関係しています。 肉中心の食生活、運動不足や、飲酒、喫煙などが大腸がんのリスクを増加させます。 また、家族の中に大腸がんの病歴をもつ方がいる場合も、大腸がんのリスクが増加するといわれています。

    症状

    大腸がんの初期には自覚症状がほとんどありません。進行するにつれて、以下のような症状が現れます。

    • 血便、下血
    • 便秘や下痢の繰り返し
    • 便が細くなった、便が残る感じがある
    • 腹痛、お腹が張る感じ
    • 貧血

    がんの表面が傷つくことで出血したり、がんが肥大し大腸が狭くなることでこれらの症状が出てきます。特に、血便や下血は痔にも見られる症状です。そのため、がんの発見が遅れてしまうケースもあります。これらの症状が出たら、早めに病院で検査を受けましょう。

    大腸がんの進行について

    大腸がんの進行度によって、ステージが決まります。ステージは、「どれくらいの深さまで大腸がんが達しているか」と「リンパ節への転移の有無・程度」「他の臓器への転移の有無・程度」によって5段階に分けられます。

    ※「どれくらいの深さまで大腸がんが達しているか」・・・

    はじめは大腸の内側の粘膜にとどまっている状態ですが、次第に深部に達し進行します。放置していると、大腸の壁を超えて周囲の臓器にまで広がる恐れがあります。


    ※「リンパ節への転移の有無・程度」・・・

    がんは血管内やリンパ管内に入って、大腸とは別の場所に移ることがあります。これを「転移」といいます。リンパ節とはリンパの流れが集まるところで、この転移の程度によってもステージが決まります。


    ※「他の臓器への転移の有無・程度」・・・

    リンパ節と同じく、他の臓器や器官にも血行性やリンパ行性に転移することがあります。

    がんの深達度 / 転移の程度
    0期 大腸の粘膜内にとどまっている 転移はない
    Ⅰ期 粘膜下層にとどまっている 転移はない
    Ⅱ期 固有筋層から漿膜に及ぶ範囲、時に漿膜を超える 転移はない
    Ⅲ期 リンパ節転移
    Ⅳ期 他の臓器への転移

    生存率

    2010-2011年5年生存率の表を掲載いたします。単純な生存率ではなく、がん以外の死因を除いてがんのみによる死亡を計算した生存率を掲載いたします。

    ステージ 5年生存率
    Ⅰ期 95.7%
    Ⅱ期 89.2%
    Ⅲ期 77.3%
    Ⅳ期 19.1%

    検査と早期発見について

    大腸がんの早期発見のためには、早めの検診が大切です。男女問わず、40歳以上は年に1回、大腸がん検診を受けることをお勧めします。

    また、大腸がんの症状である血便・下血は、痔核の症状と似ています。そのため、放置してしまうことがありますが、要注意です。
    大腸がんの検査には、以下の種類があります。

    便潜血検査・・・

    便に血液が混じっていないかを検査します。検診で広く行われています。 日本対がん協会によると、検査をうけ要精検となった人の割合は約6%程 精密検査を受けた人は68.7%で、このうちがんを発見された人の割合は0.17%でした。

    大腸内視鏡検査・・・

    検診で大腸がんの疑いがあると診断された場合は、精密検査を受診する必要があります。
    その中の一つに、大腸内視鏡検査があります。下剤を飲み、便をすべて出し切って空っぽになった大腸の中を、内視鏡を用いて検査します。 ポリープをはじめ、早期のがんであれば切除も可能です。

    治療法

    大腸がんの治療法には主に、内視鏡治療、手術、化学療法があります。

    内視鏡治療・・・

    内視鏡を用いて、大腸のがんやポリープを切除する治療です。

    手術・・・

    内視鏡で切除できない深達度のものが手術の適応となります。他臓器への転移がある場合は、手術可能な場合と可能でない場合があります。

    化学療法・・・

    抗がん剤によってがん細胞の死滅・増殖を抑える治療方法です。

    予防について

    大腸がんを予防するには、禁煙や節度のある飲酒。また、正しい食生活や適度な運動、感染症予防なども効果的とされています。

    また、大腸がんの予防には、食物繊維を含む食品を摂取することも効果的といわれています。

    ※本ページは情報提供ページです。本ページ内の医師・医療従事者等による情報提供は診療行為ではありません。

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